【立待岬】 花が空間を変える

5月下旬に、JR函館駅に行ってびっくりしました。「花だらけだー」、と。そして、とても幸せな気持ちになりました。なんというのでしょうか。駅前の空間全体が、花の力で色づいて、幸せのパワーに満ちていると言いますか。思わずその場にたたずみ、花を見つめてしまいました。

なかなかに鮮烈な経験で、花があるのとないのとで、こんなにも空間が変わる、ということがよくわかりました。そこで、ふと思い出したのが、とある校長先生の話です。非行等が多かった赴任先の学校で、給食を変え、学校を花でいっぱいにしたら非行がなくなったという話だったのですが、少し言い過ぎではと思っていたのです。

だし取りを基本とし、化学調味料でなく、昔ながらのみそやしょうゆを使った家庭料理はほっこりする味で、確かに心身に影響を与えるかなとは思ったものの、「花壇が!?」と正直読んだ当時は思ったのです。

しかし、函館駅前を見て、少々考えを変えました。これだけ花に空間を変える力があるのなら、一概に言い過ぎではないかもと。

うちの店の向かいの常連さんのお宅では、庭先にたくさんの花が咲き、散歩途中の近所の方たちがよく歩道に立ち止り、庭の花を愛で、そのまま立ち話をすることも。

道端で町会の方々が花を植える時期ですが、とても大事なことだなと思った「八百屋」です。

(八百屋すず辰店主)

 

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