地域で子どもを育む場の一つに

5月に「はこだてこども食堂~つくってたべよ いっしょにたべよ~」をスタートさせてから、8/18で4回目を迎えました。

現状こども会員が28名。

1回の開催でだいたい20名前後の子どもたちが参加してくれています。

当初の予想に反し、子どもたちが調理を始め、お手伝いを積極的にやってくれるため、子どもたちに任せるための準備に追われる始末。

うれしい悲鳴です。

「こども食堂」というと、世間的には「孤食や貧困」の対策として始まったことがクローズアップされがちです。

問題の根っこは地域の大人が、地域の子どもの成長を見守りづらくなっている今の社会の状況にあるように感じています。

もし本当に食べるに困っている子どもが目の前にいたら、多くの人が手を差し伸べるはずです。(実際、はこだてこども食堂をやるに当たり、多くの方から「子どもたちのために」と有形・無形の援助をいただいています)

しかし、現代は見た目にはわかりづらい状況がありますし、そもそも普段接点のない子どもに大人がいきなり関わろうとした瞬間、「不審者扱い」を受けかねない状況があります。

地域で子どもに声をかけただけで、不審者として通報されてしまったり。

まずは地域の大人と子どもが自然と関われる場として、こども食堂があれたらいいなと思っています。

関係ができれば、子どもたちが何か問題を抱えた時に、親御さんとは別の、第3の(信頼できる)大人として子どもたちをサポートすることができます。

お腹を空かせていたら、いくらでもおせっかいをやけますし、友達のことで悩んでいたら話を聞いてやることができます。

人間、人に話を聞いてもらうだけで問題が解決するってこともあるものです。

そして、いろんな年代の子どもや大人と関わることが子どもたちにとって良い経験として、いろんなことを学んでくれる場になっていったらとも思っています。

核家族化が地方でも進んでいる今、子どもたちは人と関わる経験が不足しているのではと心配になることがあります。

人間は人の間(あいだ)で育ってこそ人間として成長するのだと思うのです。

細田守監督のアニメ映画「サマーウォーズ」の登場人物、栄おばあちゃんの言葉にこんな言葉が出てきます(映画はお子さん・お孫さんと見てみて下さい)。 http://s-wars.jp/index.html

『一番いけないことは お腹がすいていることと 一人でいることだから』

人間お腹がすいていると力が出ません。

そして、(物理的にも、精神的にも)一人でいると気力がわきません。

もし身近に、普段一人で親御さんの帰りを待っていたり、気になる言動をしている子がいるようなら、ぜひこども食堂に誘ってみて下さい。

ゆるやかに子どもらの成長を見守らせていただけたら、こんなにうれしいことはありません。

(実行員会の代表として 八百屋すず辰店主 鈴木辰徳)

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