開店にあたってのお話③:「八百屋界の旭山動物園」って?

(週刊すず辰の枕詞、かつこのブログでもタイトルになっている「八百屋界の旭山動物園」について。
ほぼ同じ内容を「はじめまして」のカテゴリで書いていますが、はじめてのお会いする方、まだ読んだ
ことない方へ向けて)

今では海外からも来園者が来るほど、有名な旭山動物園。しかし、その旭山
動物園にも、苦難の歴史がありました。旭山動物園に閉園のうわさが流れたと
き、当時の飼育員の人々は不思議でなりませんでした。日々自分たちが魅了さ
れている、こんなにも面白い動物たち。ではなぜ動物園のお客さんが少なくな
っているのか? 答えは簡単、飼育員たちが感じていた動物の面白さ、すばら
しさがお客さんに伝わっていなかったからです。では、伝えよう、と、飼育員
によるワンポイントガイドや、手書きのPOP、親子動物教室などの工夫が生まれ、さ
らに発展して、理想の動物園を描いた「14枚の夢のスケッチ」へとつながりま
す。そして、その夢のスケッチが1枚ずつ形となり、旭山動物園は人々を魅了す
る、素敵な動物園になっているのです。

八百屋界にもこれが起こせるはずです。青果業界で仕事をしてきて、早12年。
栽培・流通・小売・中食・外食といろんな現場を見てきました。「野菜はこんな
におもしろいのに!」、そういう悔しい思いを何度もしてきました。良さが伝わら
なければ、安いものの勝ちです。でも、おいしいものにはわけがあります。こん
な品種だから、こんなところで作っているから、こんな栽培をしいているから、
こんなに素敵な人々が作っているから、、、この時期にこうやって食べれば、絶
対びっくりしてもらえる。そんな伝えたいことがたくさん詰まっています。野菜
(果物)の魅力を少しでも食べる人に伝え、おいしく楽しく食べてもらいたい。
食べる人の笑顔は作る人の笑顔です。そして評価を受ければうれしく、さらにお金
の評価があれば、継続しておいしいものを栽培できます。日々食べる「野菜・果物」
という食品を通して、喜び・元気をお届けできればこんなに幸せな商売はありません。

ならば、物言わぬ野菜(果物)の代わりに、ちょいと語るが八百屋の心意気っても
のでしょう。

「野菜で笑顔を結ぶ」を合言葉に、すず辰は、古くて新しい『八百屋』の道を模索
してまいります。ご一緒に野菜(果物)を楽しんでいただける方々との出会いを楽し
みにしております。

すず辰 店主   鈴木 辰徳

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