「うまみ」の話

うまみ

先週9/9-10と開催された第4回世界料理学会in Hakodate。初日は店の営業。
2日目は食材見本市への出展。その見本市が14時終わったあと1つだけ聞
けた話があります。麻布十番に店を持つオーナーシェフ山田チカラさんの
「うまみ」の話。

うまみとは、主にアミノ酸であるグルタミン酸、アスパラギン酸や、核酸
構成物質のヌクレオチドであるイノシン酸、グアニル酸など、その他の有機酸
であるコハク酸やその塩類などによって生じる味の名前。5基本味の1つで、
日本でいうと「だし」によるうまみが有名です。代表的なうまみである、グル
タミン酸・イノシン酸・グアニル酸を多く含む食材は下の図の通り。このうま
み、グルタミン酸+「イノシン酸もしくはグアニル酸」の組み合わせで相乗効
果を発揮しうまみがぐっと強くなるんです。実際発表時には、いろんなだしを
取ったカップが用意され、舌の上で合わせてうまみの相乗効果を体験。和食で
いうと、「昆布+煮干し」でのだし取り。洋食では「葉物野菜+鶏肉」でのブイ
ヨン。中華だと「ねぎ・しょうが+豚肉」でのスープ。とどれも「グルタミン
酸とイノシン酸」の組み合わせ。経験的にどの料理でもうまみの相乗効果が利
用されてきたのです。これを応用すると、「緑茶(グルタミン酸)」と動物性
のイノシン酸を合わせれば新たなうまみが発見されそうですし。まだまだ見つ
かっていない組み合わせがでてきそうです。
(画像は日本うま味調味料協会のHPより)

人間が一番最初に経験するうまみは母乳の中の「グルタミン酸」。山田シェフ
はうまみを感じ取ることを大切にしたいと、お子さんの離乳食にはよく、かつお
ぶしと一緒に煮込んだブロッコリーのペーストを作っていたとか。店主もみそ汁
を作るときは煮干しでだしを取るようにしいましたが、「だし」文化を改めて見
直そうと思ったお話でした。

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