
雪降る季節になりました。そんな冬の夜長に一人静かに読むのにお勧めの小説が店にあります。
その名も「通りすがりのあなた」。作家でブロガーの“はあちゅう”さんが書いた小説集です。
たまたまその人の人生を通っていった人。たまたま、ある時期に、だけど、なにか影響されて、受け取って、時に支えられて。人は、人を通じて自分を知ったり、力をもらったり。
恋人とか、家族とか、友達とか、そんな明確で濃い関係でない、「通りすがりのあなた」とのできごとを軽やかにでもやさしくつづった短編集。人間って人との触れ合いの中で生きる動物なんだなぁとしみじみ。そして、自らの人生を振り返り、「通りすがりのあなた」を思い出す、そんな素敵な短編たちです。
実は、著者の“はあちゅう”さんが、少しでも多くの方に読んでほしいと、ブックカフェに献本するという企画を知り、八百屋のくせに申し込んだのです。店には「すず辰文庫」と称して、本の貸出もしてまして。よいものを作ったらちゃん届けたい、と作家ながら自らいろんな仕掛けを考え宣伝する姿に触発され、もっと店の売り込みをしなければと反省の店主。
というわけで、「通りすがりのあなた」、貸出中です。ぜひぜひ、すず辰にお越しやす。ついでに野菜たちを見て買って食べてやってくださいませ。
(八百屋すず辰店主)
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