一度の喧嘩で別れるなんて、、、

大学生の頃、久々に地元の駅前で会った中学時代の同窓生の女の子と話をしていて、びっくりしたことがありました。
「こないだ付き合ってた彼氏と1回の喧嘩で別れてん。」
たった1度の喧嘩で別れる人を初めて目の前にした瞬間でした。

付き合い始めはお互いに様子見で、夢見ている部分もありますし、外面よく付き合うので喧嘩もないのでしょうが、赤の他人ががっつり付き合いだしたら衝突しないもおかしいと思っています。(まぁ、世にはケンカしたこともないというご夫婦もいらっしゃるようですので絶対ではないですが)。

各言う店主、わが女房とは8年の交際を経ての結婚ですが、付き合っている間に3-4度大きな喧嘩をしました。でも、喧嘩の度にお互い歩み寄ってきたのです。価値観の違いと言いますか、互いの意識の違いで、きっかけは些細なことながら、日ごろの積もり積もったものが大爆発して大喧嘩に。この際徹底的に言ってやる!、と思う存分思いのたけをぶちまけあってみると、「あれっ、こんなこと思ってたんや。」とか、「こんなにも強く思ってくれてたんや」とか、「(こっちはまあいいやって思ってやり過ごしてたけど)こんなにいややったんや」とか。相手のことを改めて知るきっかけになり、喧嘩の度にただの赤の他人が、パートナーとして向き合って行けたように感じています。

喧嘩する前に、ちゃんとお互いの意思疎通ができていればよいのかもしれませんが、そんなに人間できておらず。いまだ「喧嘩するほど仲がよい」夫婦です。

対立する二つの概念がぶつかり合ってあるときポンと1段上の概念にまとまり解決するのがヘーゲルの弁証法でいう「アウフヘーベン(止揚)」ですが、大喧嘩の果ての仲直りも、一つのアウフヘーベン的体験かなぁと。

そういう意味では平行線の議論しかできない方々は、大喧嘩の後の仲直り経験がないのかなと思ってみたり。何事もぶつかった時こそチャンスなんですけどね。

※アウフヘーベンについてはこちらを。
http://tetsugakuka.seesaa.net/article/294789777.html
「話し合い」の中で、テーゼ(命題)とアンチテーゼ(対立命題)が提示され、それがアウフヘーベン(止揚)され、ジンテーゼ(統合命題)がポンと生まれる、って流れが世の中で当たり前になるとよいのですが。

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