篤農家のことば

去る7/1に「おいしい野菜にはわけがある~おいしさを支える匠の技とその見分け方~」と題し、お話をさせていただくことになりました。主役は篤農家(篤農家)の方々。研究熱心な農の匠たちです。彼らの使うことばから、農への姿勢が垣間見れます。

「土づくり」が大事とは大概の農家さんが言います。しかし、土の中の「微生物」を意識しているかどうかでその姿勢が変わってきます。ただただ堆肥を入れている人と、微生物のえさだと思って入れている人と。えさだと思えば、どのような状態・内容であることが望ましいか、考える余地が生まれます。そしてそんな彼らが理想とするのが「森の土」。地面に落ちた落ち葉が虫や微生物に分解され土に帰っていく。多種多様な生物で作られる「生態系」とその「循環」の中で生み出される、食の連鎖。緩衝作用を持つ生態系は豊かに森の生き物たちを受け止めます。

一方で、この方々、天気や野菜の変化に対する感受性も豊かです。あいさつがてら、「風が吹く向きが変わった」とか、「飛んでいる虫の高さが変わった」とか、「(野菜の)葉の色が変わった」とか。あらゆる環境の変化を敏感に感じ取っています。

そして、ある域に達した方が必ず口にするのが「月のリズム」。「大潮・小潮」と言いますが、人間を始めとした動物の出産に影響しているように、月の満ち欠けは、月と地球の位置関係と連動し、月が及ぼす引力により、動物だけでなく植物の生活にも大きな影響を及ぼします。月の満ち欠けを軸に編まれた「太陰暦」は農作業には大変適した暦だったわけですね。

そして野菜を調理の素材と見て育てている一部の農家さんは、「野菜に味をつける」という発想のもとに、栽培期間を通じて、どういった味わいにするかをイメージしつつ栽培しています。「想像力は創造力」。見ている世界が違います。ここら辺は、以下のブログで詳述しています。https://suzutatsu831.com/%e6%83%b3%e5%83%8f%e5%8a%9b%e3%81%a8%e5%89%b5%e9%80%a0%e5%8a%9b/

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