職人技の継承のために必要なこと。

4/28ベジフル函館主催の勉強会で「おいしい野菜にはわけがある。
~おいしさを支える匠の技とその見分け方~」と題し、小1時間ほど
お話してきました。後半、匠の技をどう継承するかって話で紹介した
のが下の図。これが結構おもしろいんです。七飯の松本さんに「息子
さんにちゃんと技を伝えてくださいね」と話した時、「そりゃ無理だ」
と即答されました。なぜ?と思っていたのですが、この図でいくと「五
感で感じろ」「よく見て自分で経験しろ」ってところが関係しそうです
。棟梁としての責任を負って、全神経をフル稼働して経験したこと(失敗
を含めた試行錯誤を経て)でしか身につかない技があるのかなと。農家
さんと話しているとその肌感覚の鋭さにいつも感心されます。「今年の
トンボは飛ぶ位置が低いな」とか、「北風が吹くのがいつもより1週間
くらい早い」とか。まさに五感が鋭いのです。王様しいたけの福田さん
も、「肌感覚のない人間に技術は教えられない」って前に言っていまし
たし、子供時代に野山で遊び回って五感を鍛えることは大事ですね。

そして「仕事を好きになれ」。大事です。極めつけが「親方にかわいが
られろ」。人生の真理をついてる気がします。いつか週刊すず辰を引き継
ぐ時が来たらこの4つを肝に人選したいと思います。いつになりますやら。

(実際の設計 第6巻「技術を伝える」p.346より)

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