「愛だろ、愛っ。」

学生時代にふと抱いた疑問。「世界中に、飢餓や貧困で苦しんでいる人らがいるのに。自分は日本に生まれ、何不自由なく暮らし、そして今(大学生になって)なんとなく生きている。こんなんでいいのかな。」と。

最近だと、ISIL(いわゆる「イスラム国」)のことや、ウクライナの紛争、エボラ出血熱や、いろんな国のスラム街での貧困、そして飢餓。日本においては、震災での被害者の方々や、報道される家庭内殺人や自殺のことなどいろんな問題がこの世の中には渦巻いています。

学生当時の私は、死と隣り合わせの人がいるという現実に対し、自らを鑑みていたたまれなくなり、「日本人として生まれたこと」に罪悪感を持ってしまったのです。そんな中、10年ぶりくらいに再会した同級生Sくんといろいろ話した中で、以下のように吹っ切れました。

「自分たちの(相対的に)恵まれた状況を自ら卑下したり、否定しても何も始まらない。それよりも、その上でどれだけ自分らが「生きられるか」、「生を生き切るか」それが大事なんや。死と隣り合わせに生きる人がいることに思いを馳せつつ、まずは自分の人生を精一杯生きよう。」と。

そして今38にして思うのは、『身近な人に愛を』ってことです。1人の人間にできることは限られます。人は愛されないとき悪に走ります。卑近な例では、愛情不足に陥ると悪さをして親の関心を引こうとする我が子らのように。

子供たちの場合は、時にぎゅーっと抱きしめる。

女房にはたま~に心から「いつもありがとう」と言う。
ケンカをしたら仲直りする。

近所の人と顔を合わせたらあいさつをする。

知人が元気がなさそうなら、「なんかあった?」と聞いてみる。

お客さんには元気にあいさつする。

自分が関われる人に少しでもあったかいものを届けられたらなぁ、と思います。

そういう意味では、「テロと戦う」=「世界中を愛で満たそう」になると個人的には思っています。

そういえば、90年代「愛だろ、愛っ。」ってCMがありましたね。
http://matome.naver.jp/odai/2135451667380276901

ってことで、いろんな方の愛あることばをつらつらとご紹介。

≪マザー・テレサのことば≫  web「地球の言葉」より

(世界平和のために何をしたらいいのかと聞かれて)
帰って家族を大切にしてあげて下さい。

この世で最大の不幸は、戦争や貧困などではありません。
人から見放され、「自分は誰からも必要とされていない」と感じる事なのです。

100人に食べ物を与えることができなくても、1人なら出来るでしょ?

どんな人にあっても、まずその人のなかにある、美しいものを見るようにしています。
この人のなかで、いちばん素晴らしいものはなんだろう? そこから始めようとしております。
そうしますと、かならず美しいところが見つかって、私はその人を愛することができるようになります。
これが私の愛のはじまりです。

私にできてあなたにはできないこともあり、
あなたにできて私にはできないこともあります。
だから、ともに力を合わせれば、素晴らしいことができるのです。

 

≪マハトマ・ガンジーのことば≫ 同上

もし、ただ一人の人間が最高の愛を成就するならば、
それは数百万の人々の憎しみを打ち消すに十分である。

見たいと思う世界の変化にあなた自身がなりなさい。

幸せとは、あなたが考えることと、
あなたが言うことと、あなたがすることの、調和が取れている状態である。

 

≪高橋源一郎さんのことば≫ ご自身のtwitterより

「人質」問題について、頭から離れなかったことを少しツイートします。5つです。政府の方針や「自己責任」をめぐってではありません。ぼくは、いま、そのことにそれほど関心はありません。いわゆる「イスラム国」、ISILもしくはISISといわれる人たちのことについてです。

①パイロット焼殺動画を(少しだけ)見た。ある映画監督は彼らの動画に「ハリウッド映画の文法がある」と思えると言った。ぼくにも、そこにある種の「審美眼」あるいは美意識さえあるように思えた。彼らを、人間の心を持たない獣だと非難できたら簡単だったろう。だが、美意識は人間だけがもてるのだ。

②アウシュビッツで「死の天使」といわれた医師メンゲレは、クラシック音楽の愛好家で、到着したユダヤ人たちをガス室に送るか選別する時、それから人体実験をする時、オペラのアリアを口ずさんだ。彼にも美意識はあったのだろう。非人間的な残虐さは恐ろしい。だが、人間的な残虐さもっと恐ろしい。

③彼らの動画や行動を見ながら、彼らは「死」そのものに惹かれているのではないかと思った。あらゆる宗教の奥底に、彼岸を憧れる余り死に強く惹かれる部分がある。彼らを否定し非難し憎んでも無駄なのかもしれない。それこそが喜びだから。彼らが嫌がる唯一の反撃は生の側から理解しようとすることだ。

④彼らを理解することは「テロリズム」を理解することだ。「テロリズム」は絶望から生まれる。希望がないから破壊にすがるしかないのだ。だから、いくら滅ぼしても、希望がない場所では「テロリズム」は再生する。この世界が生きるに値する場所だと信じさせることしか、彼らを真に滅ぼす方法はないのだ

⑤彼らの最大の特徴は「他者への人間的共感の完璧な欠如」だ。だが、これは「テロリズム」の形をとらずに、ぼくたちの周りにも広がっている。いちばん恐ろしいのはそのことだ。死を産み出す「深淵」は、実はぼくたちの近くにある。呑み込まれてはならない。その時、ぼくたちの未来はなくなるだろうから

愛ある行為を積み重ねていきたいなと思います。  店主

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