日本の野菜は

たまには八百屋らしい話題をつらつらと。

個人的な話になるのですが、20代後半で結婚した当初、女房は研究でアメリカにいまして、新婚旅行と称し、テキサスからカリフォルニアにかけて、大陸半分縦断車旅行を1週間ほどしたのです。

その時、現場でホールフーズというオーガニックスーパーに何度も寄り、買い物をしました。

オーガニックスーパーと言われる業態が、確かアメリカでは市場全体の1割強に伸びているって話だったのですが、一方の日本は1%も行くかどうか。

この違いって何だろうって思ったのです。

 

で、思い至った大きな要因は、栽培面積の差。

アメリカの農業は大規模農場が基本で、大雑把に大量に作る。
に対し、オーガニックをするとなると結果的に面積が小さくなり、日本のようなきめ細やかな管理になると。

「おおざっぱ」vs「きめ細やか」で、アメリカでは慣行の野菜とオーガニックの野菜で品質に明確な差異が出やすく、「オーガニック=高品質」の公式が成り立ち、少々高くても確実に支持を得やすいのではと。

一方の日本は、栽培面積として、慣行と有機(オーガニック)で特に大きな差はなく、日本人の気質も相まって、どちらにせよある程度「きめ細やか」な管理、手間暇をかけた管理になりがちで。長年の中で培われた、その産地産地での技の継承もあって、慣行栽培であっても結構うまい(笑)。

実際、すず辰の青果仕入の2-3割くらいは市場仕入なのですが、産地を選別しているとはいえ、結構お客の皆さんに喜ばれています。

まぁ、市場で評価されている産地は、適地適作に加え、出荷グループとして技術の研さんを重ね、量・規格・品質の面での信頼を勝ち得てきているのでそりゃいいものだったりするのですが。

まぁ、そんな中でもほんまの名人の野菜はさらに頭一つ二つ飛びぬけておいしかったりってのもあるのですが。

全体の平均値が高い分、オーガニックだから、とか、だれだれさんの作ったものだから、での差別化がアメリカよりしづらいってのはあるのかなと常々思っています。

 

季節の鮮度良い野菜をしっかり今後もご提供していきたいなと思います。

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