食べたものが身体を作る

店で販売している平飼い(の鶏が産んだ)の卵。岩見沢と森町のものがあり
ますが、どちらも最初に食べた時は衝撃でした。「黄身の味が違う!」と。娘
なんか最近は平飼いの卵じゃないと食べません(「これ高い卵?」食べる前に
聞く始末)。「卵なんてどれもいっしょ。エサに栄養添加してビタミンとかが
強化されているか、えさの配合で黄身の色が濃くなっているかの違い。味はた
いして変わらない。」っていう先入観があったのですが、見事に覆されました。

で、何が違うかって、まず有精卵であること。また量産体制でカプセルホテル
のような部屋で動きが取れない鶏たちに比べ、平飼いで動き回っています。かつ
、食べているものが結構「普通」です。森町の美しの森ファームさんでいうと、
森産の南瓜、函館産の真昆布、蘭越(らんこし)産の小麦、岩内産の魚かすなど
道内から仕入れた素材たち。一般の鶏は配合飼料として、輸入のとうもこしやふ
すま(小麦の精米時にでる粕)を主に、魚粕や米ぬかなどを配合。効率的に大き
く育てるためのえさが主体になります。結果栄養価の高い、エネルギー効率の良
いもの(トウモロコシなど)が多く取られます。

『どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるか言いあてて
みせよう。』とは、食通として有名なフランスの政治家ブリサ・サヴァランの著
書に出てくるワンフレーズです。どんなものを食べるかでその人の趣向・考え方
・生き方が見えるってことなんでしょう。食べるものは実際身体を作りますし、
約3か月で身体中の細胞が入れ替わるとも聞きます(厳密には臓器ごとに異なる)
。実際食べたもの=その人の血肉となることを考えれば、「食べたものを聞けば
その人(の身体)がどんな状態かわかる」とも言えます。卵の味があれだけ変わ
るのですから、人間の身体(細胞)も食べる内容で全然変わっていくのでしょう。

これにはちょっとぞっとしました。昼間は時間がないのでコンビニのおにぎり
やパンで手早く済ませてしまう店主。我ながらあまり「おいしくない」身体にな
っていそうです。人を良くすると書いて「食」の字になりますが、できるだけよい
食事(と適度な運動)を心がけたいな、と卵を食べつつ思う今日この頃です。

要は「楽しんでおいしく食べていれば健康的な身体になる」ってことですね。
みなさん「笑味」してますか?

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